2014年5月6日火曜日

看護婦があずかる患者さん

ただひとつ、以前と少し違うのは、医師に対してどうこう言おうという気にはあまりならな

いことです。前のときは、看護婦に対してぼろくそ言う患者さんが、医師にはへいこらしてい

るのを見ると、許せないような気になったものでしたけどね。でもそれに対しては、いまはそ

れほど腹が立たない。なぜなら、医師は患者さんのハレの部分とつきあう仕事。看護婦はヶの

部分とつきあう仕事。看護婦があずかる患者さんの生活の多くはケアの部分に含まれるんですか

ら、それは仕方がないことなんだと思います。




ただ、そうした患者さんのニ面性に気づかず、自分がおいしいところをもらいがちな立場に

いると自覚しない医師には腹が立ちますけど。まあ私だってその立場だったらわかんないだろ

うなと思つて、あきらめてますね。




そうした看護婦の立場がわかってしまっているだけに、なんかつらいわけです。怒りのもっ

ていきようがない。本当は、患者さんにもきちんと自己主張すべきなんでしようが、私自身

も、"患者さんは弱者"という図式におびえて何となくそれができない。いったいどうしたも

んでしようか。




思うに、このような患者さんの問題は私の周辺だけではないはず。そう思って他の病院の同

業者に聞けば、本当に、うちよりすごい話が出てくる出てくる。たとえば、患者さんからお尻

をさわられてその手を振り払ったら「看護婦が暴力を振るった」と警察に電話されたとか、

延々居座りを決め込む軽症の患者さんに退院を勧めたら、「おめえら俺たちの税金で食ってる

くせになに言ってんだ!」と怒鳴られたとか。おまけに、その「税金で食ってるくせに」と怒

鳴った彼は、生まれてこのかた税金を払ったことがないような人だとくれば、もうこれって漫

画ですよね。話す彼女も私も、そう言い合って大笑いしました。




まあ人間って現金なもので、自分だけが悲惨なんじゃないってわかると、少し元気が出てくる。

また、客観的に考えると、悲惨な話ほど、妙にこっけいだったりするところもあるんですよね。

とりあえず現実を笑い飛ばしてみて、私は少し元気を取り戻しました。

で、あらためて考えてみたのですが、看護婦のほうも、言いたいことも言えない患者さんば

かりだったこれまでとは、患者観を変えなければいけない時期にきてるんじゃないでしようか。

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