ここ最近の看護界を読み解くキーワードのひとつでしよう。
もとから勤勉であった看護師の向学心が、制度のなかに組み込まれ、具体的な評価に結びつくの
は素朴にうれしいことです。特にべナー以降、臨床実践能力を正当に評価するための試みがおこ
なわれているのは、臨床で働く看護師としては喜ばしいかぎりです。
その一方で私は、看護師が働きつづけて獲得していく資質や、乗り越えていく課題といったもの
が、〈キヤリアアップ〉という言葉でひとくくりにされることには簪戒感を感じてもいます。それ
は〈キャリアアップ〉という言葉についてまわる天真爛漫な上昇志向のせいかもしれないのです
が、それを抜きにしても、〈看護師として働きつづけていくことは、そんなに日々すくすく育って
いける道ではないんだよ〉と言いたくなってしまうのです。
看護師はケアすることを通してどのように変化していくのか?ここではその深い問題について
考えてみたいと思います。サンプルは私自身なので、しよせん数ある例のひとつでしかないのです
が、こうしたパターンもある、と感じていただければありがたいと思います。
今回、たまたま五年前、私が経験九年目のときに書いて、どこにも出していなかった原稿があっ
たので、まずはそれをご覧いただきたいと思います。五年分文章はさらに下手ですが、いまの私が
その当時を振り返って書くよりも、伝わるものはあるでしよう。
そのあとで、それ以後起こった心境の変化についてお話ししたいと思います。
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