私たちだって人間なんだから、傷つきもする。どちらが上だ下だという問題ではなく、当た
り前の人間同士の気遣いは、患者-看護婦関係にもあってほしい。たとえその余裕がない人が
多いのだとしても、本来そうあるべきなんだということは、認知してほしいと思うのです。少
なくとも、病気の人間は看護婦になに言ってもいいとだけは、常識化しないでもらいたいので
こうした話をすると、必ず言われるのが、「でも患者さんは弱者なんだから、言いたいこと
を言えずにいるのよ」という一般論です。もちろん私も、大多数の患者さんはそうだと思うか
ら、訴えを引き出せるように一生懸命かかわります。
ただ、ここで問題になるのは、その弱者であることに開き直って、言いたい放題言う、やり
たい放題やる、という患者さんなんです。々自分は弱い患者なんです"という切り札をちらち
らさせながら、看護婦を罵る患者さんたちに、私は耐えがたいものを感じます。こうした一部
の患者さんがいて、そのことによって看護婦がものすごいストレスをかかえ込んでいるという
ことも、外の世界の人はわかってほしいと思うのです。
弱者に開き直った人間のずるさとつきあうほど、つらいものはありません。本当に、人間が
いやになつてしまうほど、それは消耗します。たとえ人数としては少なくとも、そのパワーは
病棟中に蔓延します。多くの良心的な患者さんもまた、その毒気に当てられていやな思いをす
ることになるんです。
たしかに、これまでも似たような話はありました。三年目のころには、"患者が好きになれない病"
にかかったこともあった。そしてそのときは、"患者も看護婦もともに不完全な人間
なんだから、許し合ってやっていこう。看護婦だからってすベての患者を好きになるなんて無理だ。
どうしても合わない患者さんには営業スマィルでプロに徹してればいいんだ"と開き直
って再スタートできたのですが、今回はそう思いつつも起こった再発だけに、始末が悪い。
人間の醜い部分を、これでもかとさらけ出されることに、もうたくさんだ、
という思いがわいてしまうのです。
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